ソチ・オリンピック

しばらくご無沙汰しておりました。懸案であった、こども園での講演会も、まずまず好評のうちに終わりひと安心したのか、その後風邪をひいたり、オリンピックにつられて、日々喜んだり、がっかりしたり、感心したりの毎日を送り、ブログ更新がおろそかになっていました。
ソチ・オリンピックもたけなわです。テレビで観戦しながら、感じたことをひとつ。

それはソチという場所の冬季五輪開催地としての適性です。オリンピックパークのある黒海沿岸部は連日気温が10℃を超える日もある暖かさらしく、50キロ山側に入ったスキー会場にしても、周囲の山には雪などなく、ほとんどが人工雪という状態。スノーボードクロスの日などは7℃ぐらいに気温があがり、人工雪自体が溶け出し、スピードが上がらず、ジャンプで山を越えるのがやっとという状態で、大丈夫かな~と別の意味でハラハラしました。

ソチという会場を例えると、広島市内(商工センターあたりを想定してください)をメイン会場とし、芸北スキー場あたりをスキー・スノボー会場にしているようなもので、冬季五輪を広島並の暖かい場所(今年に関しては広島以上に雪がすくなく、暖かい場所です)で今回は開催したわけです。

ロシアとしては、ウィンタースポーツに適した寒冷地が首都モスクワを始め国中至るところにありながら、もっとも温暖なソチであえて開催したということは、以前から独立運動がくすぶるソチがロシア領であることを国際的にアピールしたかったという意図が明白です。

ソ連時代のモスクワ五輪もそうでしたが、相変わらずのスポーツの政治利用は国家システムが変わっても同じものをみるようで、雪の少ない人工雪スキー場独特の、あの乾いたガリガリっといったスキー板と雪の摩擦する音を聞いたり、まったく雪のないスキー会場の山を観るたびに、なんだかな~と思ったりしました。