映画 ビリギャル

映画ビリギャルを観てきました。本作原作の舞台は愛知県であり、愛知県の高校出身のわたしにとってはこれは観ておかなければならない一作であり、診察の終わった夜に勇んで出かけてきました。


原作は実話でもあり、わたし自身かつて愛知の地から切磋琢磨して受験の門を潜り抜けた経験を持っているわけで、期待の一作でしたが、観終わっての感想は、その期待に十分応えるものでした。

実際に高校2年の夏から受験に至るまでの1年半の彼女なりの奮闘が映像的にもよく表現されており、友達の理解を得ながらの受験への挑戦は愛知県の高校事情を知っていれば、確かにありうるよね~なんて感じました。母親の娘への盲信に近い信念、父親の野球息子への親ばか的傾倒ぶりも名古屋ならばあるよね~、うんうん・・という調子であっという間に観終りました。

 

この作品を観て久々わたしもなにかに挑戦したくなったりした熱い作品でした。

 

ちなみに愛知県出身以外の方にはこの作品の背景である、主人公の出身高校について軽く説明を。彼女の出身校は名古屋ではお嬢様学校で名高い中高一貫(大学まであり)の金城学院高校です。この学校は名古屋ではだいたい自営業者(会社経営、医者、弁護士などなど)のお嬢様が通うことが定番の学校であり、わたしの小学校の同級生も歯科開業医の娘でやはりそこに進学しました。主人公の父親も会社経営者でしたね。

広島に例えれば、頭はノートルダム清心よりちょい落ち・お嬢さん度は女学院よりちょい上という感じでしょうか。ですから中学受験において金城はそこそこ頭もいい子が行くお嬢様学校でもあり、本作のビリギャルも中学入学時は偏差値60ぐらいはあったはずですので、高校までまったく勉強せず退化して偏差値40に落ちていても、潜在的な能力はあったはずなので、高校2年からでも集中的に勉強すれば、受験科目が少ない慶応大学であれば、確かに合格実現可能なのです。

そんな事情がわかっていても、たったの1年半で中学から高校卒業までの英語と歴史を極めたのは立派であり、「意思のあるところに道はできる」を表現したわけで、映画を観終ったわたしもなにか奮い立つものを感じました。素敵な物語だと思いました。


また劇中に出てくる名古屋市内を流れる庄内川からの新幹線の眺めや栄の街は故郷名古屋を遠く離れたわたしから見ても懐かしく名古屋を舞台にしたいい邦画は今までまったくなかったので、個人的にはうれしい作品となりました。加えて、主人公を演じた有村架純さんはビリギャルぶりがおちゃめでかわいすぎで、この点だけでもこの映画は観る価値はあるのではなんて・・思ったりして映画館をあとにしました。