マネーショート

本作をGW休みの昼下がりに運よく修行できました。もう全国的にはとっくに終映の作品でしたが、見逃した無念さもあり、広島映画界の良心サロンシネマでのアンコール上映にてやっとのこさ修行することができました。

 

最近、映画プロデュースにも熱を入れるブラッドピットプロデュースの作品でもあります。彼プロデュースの作品としては以前に野球を題材にした「マネーボール」という傑作もあります。両作品とともタイトル、内容ともにマネーへの強い愛着と反発が感じられる作品です。

 

さてさて本作の内容ですが、これは経済に詳しい人でないとしっかり理解するのが不可能ではないか?という複雑な経済原理をもとに、魑魅魍魎が渦巻く金融の中心ウォール街にて、当時サブプライムローンの危険性と投機性にいち早く気づいた、金融業界に蠢くさまざまなアウトローたちがアップダウンしていくという内容で、その原理が理解できなくても彼らの焦り、喜び、憂いに溢れた一挙手一投足を画面一杯に感じながら、観客としてゾクゾさせてくれる興味深い作品でした。

 

タイトルは忘れてしまいましたが、以前に数学的論理と集団いかさまを駆使して、ラスベガスを相手に大勝負を繰り広げ、大儲けした実在のMITの学生をモデルにした映画を思い出したりしました。本作同様にスリル抜群でワクワクさせる痛快勝負師ものでした。

 

こういう作品は事実だからいろいろ考えさせられますが、こうした経済的理論を時間があれば理解してみたいという気にもなったりしましたが、現実にはとてもそんな時間は自分にはなさそうということもわかっており、もうこういう面白そうな世界と自分は遠くなったのだ・・という妙な感慨にふけったりもできるシュールな内容でした。