オトトキ

1月の寒い雪が降りしきる冬らしい夜にT-Joy東広島にて本作の修行に行ってきました。

 

本作はイエローモンキーの再結成ツアーのドキュメンタリー映画です。わたしは特にイエモンのファンというわけではないのですが、世代的には普通に耳にしており、大学時代にカラオケなどに行くと、誰かが必ず彼らの曲を歌うという経験を普通にしており、身近なバンドでした。加えて、わたしは一音楽ファンとしてロックバンドなどのドキュメンタリーフィルムを見ることは大好きで、楽しみな修行となりました。

 

かつてはビートルズはもちろん、日本の音楽家だけに限っても、佐野元春、浜田省吾、エコーズ、ユニコーン、ブルーハーツなど素晴らしいライブドキュメントがありましたが、こうした傑作群のなかでもなかなか全国ロードショーとして、映画館公開までされる作品は少なく、さすが根強いファンが多いイエモンというわけです。

 

イエモンといえば、やはりJAMという名曲の印象が強いのですが、本作を見たら、それにとどまらない素晴らしい楽曲が数多くあることをいまさらながらに思い出したりしました。

 

本作で印象的だったのは、吉井和哉自身が語る、旅芸人をしていた父親の早逝は初めて知るエピソードであり、他のメンバーにしても、失礼ながら意外に中央大学や日本大学卒などインテリなのだということも初めて知ったりし、イエモンというバンドの再び興味を持つには十分な作品になっていました。

 

そしてなんといっても、彼ら自身のバンドとしての楽曲を聞きながらの映像体験はとても気持ちよく、普段からの彼らの佇まいもじんわりと表現され、しっかりロックな映画となっていました。

本作を観て、名盤の誉れ高い「SICKS」を再び聴いてみたいという気持ちになり、そのうちにチェックしようと思いながら、雪の轍を踏みしめながら帰路に着きました。