来る

本作を12月の寒い夜にT-Joy東広島にて鑑賞してきました。

 

最近注目の女優、黒木華さんが出ているだけに当然必見の作品であり、監督も大ヒット作「告白」において独特の映像美学を表現した中島哲也監督だけに期待の一作でした。

 

さて見終わって思ったことは、これはアメリカのスティーブン・キング原作の傑作ホラー「IT」の日本からの回答なのかな~?と考えたりしました。見えない「あれ」がじわりと近づいてくるというあれです・・・。

 

本作の見どころはなんといっても、松たか子、妻夫木聡、黒木華さんらの迫真の演技というか人間の闇の深さや怖さかなと思いました。特に妻夫木くんの軽薄さや利己主義に反応しながら、徐々に黒木華さんの人格がその表情とともに崩れていく様は心にぐっと突き刺さりました。

 

本作の妙はラストの微妙な中途半端さではないでしょうか。すっきりとしないというか、あえて物語をうまく閉じさせなかったという印象を持ちました。

そんなわけで、必然的に、松たか子演ずる霊媒師姉妹の活躍の続きを今後も映像を通して見てみたいという想いに包まれながら、師走の映画館を後にしたのでした。

 

中島監督、続編を期待しております。