広島市内に用事があったついでに、時間を作り、本作を八丁座にて鑑賞してきました。
最近は八丁座やサロンシネマも、わが街東広島でも上映されるようなメジャーな作品を上映することも多くなりましたが、本作などはやはりここでしか観られない作品であり、期待の一作でした。
無実の罪で地獄島と呼ばれる人権無視の孤島に収監され、その地獄から脱出すべく、運命的に出会った友人ドガの協力を得て、ついに自由の世界へ帰還を果たす物語です。びっくりするのはこれが実話であるということです。劇中には2年間も電灯もない暗い個室に隔離されるエピソードが出てきますが、もしこれを本当にされたら、普通の人間ならそれだけで発狂してしまいそうな状況です。それを乗り越えて、最後の海へと飛び込むシーン。やったーっと歓声を叫びそうになります。
まさに地獄というべき島からついに脱出を成功させ、その後その実話を基に小説家に転身したパピヨン。なんというタフガイでしょう。こうした人物がつい最近まで生きていたという事実を受けて、自分もしっかり貴重な人生を生き抜かなければならないという想いを強くしました。ドガを演じた、レミ・マレック(あのフレディ・マーキュリーを演じた男優さんです)もまたまた好演でした。
やはり遠くてもサロシネ修行にはたまには来なければ・・と思い出した佳作でした。
P.S. 脱獄&友情ものといえば、やはりスティーブンキング原作の「ショーシャンクの空に」に尽きるのではないでしょうか?これはもう最初からラストのエピソードまでほぼ完璧な作品であり、観終わった後には清涼感、痛快感の波に襲われ、気づけば心が温まり泣けてきます。まだ未体験の方がいたら、ぜひビデオでもいいので観てみてください。おそらく人生の一本になること請け合いです。しかし、物語の骨格はほぼ相似形であり、もしかして本作にインスパイアされたキングが修飾し創造した世界が「ショーシャンクの空に」だったのでは・・・と考えてしまった本作でした。