天気の子

本作を封切間近の梅雨の夜と夏の終わりに2回、T-Joy東広島にて鑑賞してきました。さすがヒット作、2回とも大スクリーンのシアター、それぞれ1番と6番でした。

 

言うまでもなく前作「君の名は」が大ヒットした新海誠監督の最新作です。例によって精緻な絵柄ながら、見せるところは地球規模に豪快に描くという前作で切り開かれた新境地が映画館の大スクリーンにめいっぱい展開するのはもうそれだけで快感であり、しっかり堪能させてもらいました。

 

実はその映像の素晴らしさに一回目の鑑賞はしっかストーリーの良さが理解できておらず、月をおいて2回目の鑑賞となりました。一回目の鑑賞では、なぜ主人公の少年が家出するのか?という物語の根本的な部分が了解できず、単なる家出少年の都会遭難物語??なんて思い、共感しにくく、前作ほどの作りこみはされていないのかな?・・なんて感想を持っていました。

 

しかし、2回目の鑑賞でやっと気づきました。まだ高校に入ったばかりの主人公がなぜ故郷の島を飛び出してあてもなく東京にやってきた動機は、「ライ麦畑で捕まえて」のホールデン少年に同一化した結果だったのですね。よく見てみれば、さまざまなシーンで「ライ麦畑」が出てきています。それも村上春樹翻訳バージョンという念の入れようで・・。それに気づくとわたし的には物語の座りがよくなり、フィービーならぬヒロインとの出会いと別れ、そして再会という物語が、新海監督のデビュー作からの永遠のテーマである「喪われた分身(少女)をSEEK&FINDしていく」という主題においては、今回は偶然でなく、明確に意図して意識づけた再会を果たしており、前作をさらに推し進めたものなんだ。。・・という勝手な思い込みで観ながら、2回目の鑑賞を満足のうちに終えました。

 

さすが新海監督、監督にとってこの永遠の主題をどう推し進めていくのか、次作がまたまた楽しみになります。2回目を観終わって、前作と同様にまさかの3回目の修行かもしれないな~と思いながら、帰路に着きました。