青くて痛くて脆い

本作を秋の押し迫った夜長にT-Joy東広島にて鑑賞してきました。

 

タイトルが印象的な本作はあの「君の膵臓を食べたい」の住野よるさんの原作です。まったく前情報なしの鑑賞となりましたが、文句なしに楽しめる内容でした。

 

人とのコミュニケーションが苦手で人を避けてきた楓と、場の空気が読めず思ったままを行動に移す秋好が大学のキャンパスで偶然?出会ったことから物語は始まります。

 

「世界を変える」というモチーフを抱え、サークル「モアイ」を立ち上げるふたり。サークルが思惑以上に大きく拡大していくなかで、大義も風になびき、恋愛など個人的感情も複雑に絡み、徐々に流されていくふたり。そのなかで決定的に訪れる別れ。その過程で決定的に喪われた秋好。その秋好を取り戻すべく柄にもなく自発的に動き出す楓。彼自身の革命が始まる。そして訪れる意外な結末・・・。

 

大学時代は誰もが「世界を変えたい」というか「何かを変えたい」という想いを胸に抱きながらキャンパスライフを送る時期があるのではないでしょうか?わたしにもそんな時期があったような気がしますが、時は残酷に流れ去り、いまやしがない中年の町医者がひとりです(笑)。

 

そんな覚えがあるからかどうかはわかりませんが、本作はこころのどこかを激しくノックするものがあり、まるでかつての活動的だった魂をマッサージされたような気分で帰路に着きました。誰にでもおすすめはしませんが、個人的にはこころに深く突き刺さる一作でした。