1月の寒波が押し寄せる日曜日のお昼に本作をT-Joy東広島にて鑑賞してきました。
ライオンキングの主人公であるシンバのお父さんであるムファサの幼少期から王に至る経緯を描いた物語です。 前作において、殺し合うことになる弟?スカーとの悲しい因縁がどのように始まったのかを公開するとともに、ムファサが困難のなかで強い意志と勇気で成長し、スカーとの確執のきっかけとなる運命的な恋愛を経験しながら、いかにジャングルの王になっていくかという成長物語をまるで実写のようなCG映像を駆使し見事に表現されています。
あの名作「ジャングル大帝」(小生も幼少時の精神形成にあたって大きく影響されたことは言うまでもありません)を漫画とアニメで表現した手塚治虫先生にも見てもらいたかったと思うほど、本作は躍動感や迫力に満ち溢れた映像と美しい音楽に彩られており、小生などは暗い映画館のなかでうっとりと呆けた表情を浮かべながら、2時間があっという間に過ぎました。
よく考えてみたら本作はあの名作シリーズ「ゴッドファーザー」の2作目と非常によく似た構成となっています。 いまは亡き偉大な父親の若かりし頃に彼がどのように仲間を作りさまざまな葛藤を乗り越えて成長し自分の王国を築いていったか・・を描くという点において。
「ゴッドファーザー」という作品は巨匠フランシス・コッポラ監督によるアメリカ映画の金字塔であり、すでにその構成自体が映画のリファレンスと言えるほどの作品ですが、アニメにおいてそのゴッドファーザーの構造を踏襲してくるとは、いやはやなんともさすがディズニー、素晴らしい気概と自信です。
その「ゴッドファーザー」は結局4作目で大団円を迎え完結しましたが、本作もシリーズ化して「ゴッドファーザー」を越える映画の新たな標準規となってほしいものです。