本作を冬の気配が漂ってきた11月の休日にT-Joy東広島にて鑑賞してきました。
「花束みたいな恋をした」の土井裕泰監督の作品であり、期待の一品でした。 中学時代に恋心を寄せ合っていたふたりが、お互いの離婚を経て、故郷の街でまた出会ったことから展開する物語です。
土井監督ならではの、リアルな空気感、何気ないセリフを通して、中年を迎えたふたりの出会いと別れが切なくスクリーンに溢れていました。
日本のどこかで本当にありそうな物語です。 わたしにしても、中学時代に初めての恋心を寄せた女の子がいました。 中学3年からは弥冨中学の巨大化もあり、本校と北校への分離もあり、本校と北校に分かれたふたりはその後一度も出会うことのなかったのですが、高校を経て大学までも卒業する間、なんと就職後も常に気にかかっていた存在であり、彼女と同じ高校に進学していた友人から、彼女のその後の消息を耳にすることがよくあったのですが、常にこころの奥に存在しているような子でした。 あの山崎まさよしさんの「 One More Time, One More Chance 」のような気分に近い感覚です。
本作のふたりも中学から別れて、別々の人生を辿ったものの、偶然か必然か再会し、一緒に住むという選択までしならが、なぜか再び離れていくふたり・・。
本作のラスト15分でその不可解な別れの理由が明かされますが、その運命はあまりに過酷で彼女の選択は非常につらいところです。 本作を観終えて、こうした運命が降りかかったとして、わたしだったら、この過酷な現実にどう対応するだろうか?・・・ということを深く考えさせられました。
ふたりの魂が切なくこころに響く作品でした。