真夏の方程式

東広島T-joyにて福山雅治さん主演の話題作を観て来ました。テレビシリーズを見ていないので、ガリレオ先生とは5年ぶりの再会です。前作「容疑者Xの献身」はテレビシリーズものとしては、意外なほど傑作だっただけに今回はどうかな?期待半分、不安半分の映画館入りでした。

前作(先週の土曜日テレビ放映されてましたね)について少し語らせてください。なんと言ってもラストが素晴らしい作品でした。想いを寄せる女性とその娘のために、しなくてもよい殺人まで犯し、完璧なアリバイ作りをした不遇な天才数学者、石神。そんな彼の想いの重さと罪の意識に耐え切れず、自首を決意した花岡靖子に降り注ぐように絞り出される、石神の嗚咽と咆哮。直後に続くエンドロールに映し出される、隅田川に降り注いでは川面に消えてゆく雪。それにかぶさる柴崎コウの切ない歌声「最愛」。降り注いでは消えていく雪の数々は石神の靖子への募る想いと重なり、降り注ぐ先の川面が靖子の心のようで切なかったです。

 

『思いは注げど、川面を覆うことは決してできない。』

 

心に深く残る名ラストシーンでした。

 

そして今作は監督はじめ、ほぼ前作と同一スタッフによる第二弾。冬のイメージが結構強いガリレオ先生が夏の海に繰り出し、大嫌いな子供と交流する。さてさてどうなることやらと思い、鑑賞しましたが、前作には遠く及ばないまでも、福山ファンには十分な出来だったのではないでしょうか。海のシーンもきれいだし、どこでロケしたのかな~なんて思いながら観てました。福山くんも大活躍で、子供嫌いはある意味、近親憎悪だったかというようなあたたかい心の交流。

今回も最初の殺人には未成年が絡み、彼らを守るがために大人たちが嘘に嘘を重ね、罪を重ねていく。これは原作の東野さんの手癖なのかもしれませんが、ドラマとしては悪くなかったです。福山くんの魅力も十分だし、ヒットも納得という感じです。

それにしても、吉高由里子さんのどぎついメイクときつい性格。作品のなかでもキャラが沈んでおり、演技派の彼女(若手の女優ではトップクラスと個人的には思っています)を生かしきれていないと思いました。はっきり言って、先輩の柴崎コウに軍配です。おそらく先輩の雰囲気を継承したのでしょうが、かえって演技の自由を奪われており、疑問を感じざるをえない役設定でした。(思い切ってロボGで演じたような、かわいくて素直なおバカキャラなんて面白かったのでは?)正直、この前役を踏襲した狭い設定なら、吉高さんを起用しなくても、女優としてはフレッシュな前田敦子さんなどでもよかったのではと考えるのはわたしだけでしょうか?吉高ファンのわたしとしてはこの点だけ心残りでした(笑)。

 

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コメント: 2
  • #1

    シネ丸 (水曜日, 07 8月 2013 10:35)

     テレビシリーズとは違ったテイストの映画化第二弾。 前作が傑作だったとはいえ、それなりに楽しめる映画になっていました。 ただそれぞれの犯罪の動機が甘いのは原作どおりなんでしょうけど、どうも犯人に感情移入出来ませんよね。 そのへんが前作との圧倒的な違いなんでしょう。
    それから杏ちゃんの水着姿が素晴らしいとの前評判でしたが、ウェットスーツが大半で非常に残念でした。

  • #2

    fourseasons-clinic (月曜日, 12 8月 2013 17:14)

    そうなんです。殺しの動機づけが不自然な印象はぬぐえません。最初の犯罪にしても、殺す必要まではなかったのでは・・・なんて。小説では、作家の文章力により、うまく覆いかぶせた部分が、映像化されると容赦なくつたなく見えてしまうというお手本でした。杏ちゃん、大俳優のお父さんの娘だけあって、エキセントリックな風を醸し出しており、将来が楽しみですね。